ムコ多糖症Ⅱ型の診断⽅法

ムコ多糖症かどうかは、どんな検査で調べるの?
教えてムコタ先生!

尿検査や血液検査で診断するんじゃよ。

尿検査や血液検査などで確定診断します

ムコ多糖症Ⅱ型が疑われる症状がみられた場合、各種の検査を行い確定診断します。

ムコ多糖症Ⅱ型が疑われる症状がみられたら…

ムコ多糖症Ⅱ型を疑う特徴的な症状が認められた場合、尿中のムコ多糖の検査、血液や細胞の酵素活性の検査、遺伝子検査、X線検査などが行われます。一般的な尿検査や血液検査では異常値を示しません。

尿検査

ムコ多糖症では、分解されずに体にたまったムコ多糖が尿中に排泄されることから、尿中にムコ多糖の構成成分であるウロン酸やどの種類のムコ多糖が多量に排泄されているかなどを調べます。多量に排泄されているムコ多糖の種類から、ムコ多糖症のタイプを推測できます。
ムコ多糖症Ⅱ型では、ウロン酸の排泄増加、ムコ多糖のうちデルマタン硫酸及びヘパラン硫酸の排泄増加がみられます。

血液検査

ムコ多糖症では、ライソゾーム内で働く酵素の欠損、またはその働きが弱くなっています。そのため、血液または皮膚組織を少し採取して、ムコ多糖を分解する酵素の働きの程度(酵素活性)を調べることで、どのタイプのムコ多糖症であるかを確定診断します。
ムコ多糖症Ⅱ型では、その分解酵素である白血球中のイズロン酸-2-スルファターゼの活性を調べます。

遺伝子検査

ライソゾーム内で働く酵素をつくる遺伝子に変化があるかどうかなどを調べる検査です。酵素活性で確定診断することができない場合などに、必要に応じて行われます。

画像検査

X線検査は、ムコ多糖症に特徴的な骨・関節の変化を確認するために行われます。画像所見では、乳児期には大きな変化はみられませんが、幼児期には頭蓋骨の肥厚や椎体の卵円化、手指骨の弾丸状変形(短く太い指)など典型的な骨の所見がみられます。また、頭部のMRI検査では脳室の拡大などが高い頻度で認められます。

診断の流れ

ムコ多糖症Ⅱ型が疑われる症状、画像所見(X線検査など)
尿検査
血液検査、遺伝子検査
確定診断

もしも検査でムコ多糖症Ⅱ型と診断されたら

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