ムコ多糖症Ⅱ型の医療費助成制度・患者会

なにか支援してくれる制度はあるの?教えてムコタ先生!

医療費助成制度など、いろいろな支援制度があるんじゃよ。

支援制度の活用

医療費の負担を軽減する助成制度や日常生活支援等を行う制度があります。
ムコ多糖症Ⅱ型はライソゾーム病の一種であり、国の社会保障制度で「指定難病」及び「小児慢性特定疾病(18歳未満)」に指定され、医療費助成制度の対象となっています。

小児(18歳未満)を対象とした制度

小児慢性特定疾病の医療費助成制度

ライソゾーム病は、18歳未満*1の患者さんを対象とした小児慢性特定疾病の医療費助成制度の対象疾患です。医療費助成を受けるためには指定小児慢性特定疾病医療機関を受診し、小児慢性特定疾病指定医による診断を受けて、住んでいる市区町村の役所の保健福祉担当課や、保健所などに申請することで利用できます。小児慢性特定疾病の医療費助成に係る自己負担上限額は、年間の世帯収入などにより異なります。

*1 18歳到達後も引き続き治療が必要と認められる場合には、20歳未満の患者さんも対象となります。

小児慢性特定疾病の医療費助成に
おける自己負担上限額(月額)

階層区分 年収の目安
(夫婦2人・子1人世帯の場合)
自己負担上限額(月額)
(患者負担割合:2割、外来+入院)
一般 重症*2 人工呼吸器等装着者
生活保護 0円
低所得Ⅰ 市町村民税
非課税(世帯)
保護者年収:
~80万円
1,250円 500円
低所得Ⅱ 保護者年収:
~200万円
2,500円
一般所得Ⅰ ~約430万円
(~市町村民税7.1万円未満)
5,000円 2,500円
一般所得Ⅱ ~約850万円
(~市町村民税25.1万円未満)
10,000円 5,000円
上位所得 約850万円~
(市町村民税25.1万円~)
15,000円 10,000円
入院時の食費 1/2自己負担

*2 ①高額な医療費が長期的に継続する方〔医療費総額が5万円/月(例えば医療保険の2割負担の場合、医療費の自己負担が1万円/月)を超える月が年間6回以上ある場合〕、②現行の重症患者基準に適合する方、のいずれかに該当
小児慢性特定疾病の医療費助成制度に関する詳しい情報は小児慢性特定疾病情報センターのホームページで検索、または都道府県・指定都市の担当窓口にお問い合わせください。
小児慢性特定疾病情報センター
https://www.shouman.jp/
(2022年10月現在)

成人(18歳以上)を対象とした制度

難病医療費助成制度

ライソゾーム病は、「難病の患者に対する医療等に関する法律」(難病法)において指定されている「指定難病」です。「指定難病」は難病にかかる医療費助成を受けることができます。
医療費助成を受けるためには、難病指定医による診断を受けて、都道府県または指定都市の窓口に申請を行い、医療受給者証を取得することが必要です。医療費助成は、指定医療機関を受診し難病の治療にかかる医療費に対して行われます。難病医療費助成に係る自己負担上限額は、年間の世帯収入などにより異なります。

指定難病の医療費助成における自己負担上限額(月額)

階層区分 年収の目安
(夫婦2人・子1人世帯の場合)
自己負担上限額(月額)
(患者負担割合:2割、外来+入院)
一般 高額かつ長期*3 人工呼吸器等装着者
生活保護 0円
低所得Ⅰ 市町村民税
非課税(世帯)
本人年収:
~80万円
2,500円 1,000円
低所得Ⅱ 本人年収:
80万円超~
5,000円
一般所得Ⅰ 約160万円~約370万円
(市町村民税課税以上7.1万円未満)
10,000円 5,000円
一般所得Ⅱ 約370万円~約810万円
(市町村民税7.1万円以上25.1万円未満)
20,000円 10,000円
上位所得 約810万円~
(市町村民税25.1万円~)
30,000円 20,000円
入院時の食費 全額自己負担

*3 医療費総額が5万円/月(例えば医療保険の2割負担の場合、医療費の自己負担が1万円/月)を超える月が年間6回以上ある方
難病医療費助成制度に関する詳しい情報は難病情報センターのホームページで検索、または 都道府県・指定都市の担当窓口にお問い合わせください。
難病情報センター
https://www.nanbyou.or.jp/
(2022年10月現在)

支援制度に関する相談先

支援制度に関する相談先について下記にまとめました。

医療機関

病院の医療ソーシャルワーカーは、社会保障制度に関する専門知識をもち、患者さんやご家族の社会的・経済的・心理的問題に対応してくれますので、困ったことがあれば遠慮なく相談しましょう。

市区町村の役所窓口

市区町村の福祉課では、医療費助成制度や、さまざまな社会保障制度の相談や申請を受け付けています。

保健所

保健所は、多くの市区町村で「特定疾患治療研究事業制度」「小児慢性特定疾病医療費助成制度」の手続きの窓口になっています。また、在宅療養に関する支援業務も行っています。

保育園・幼稚園・学校

保育園や幼稚園、学校への入園、入学にあたっては、事前に各施設の先生方と直接相談し、サポート体制を作ることが役立ちます。また、市区町村や教育委員会にも相談窓口が設けられています。

都道府県 難病相談・支援センター

難病患者さんの日常生活における相談・支援、地域交流活動の促進などを行う拠点として、患者さんの療養を支援しています。

患者家族の会

ライソゾーム病の患者さんやご家族によって、患者家族会が作られています。

日本ムコ多糖症患者家族の会

患者さんやその家族がお互いに交流し、情報交換や悩みを相談することで、ムコ多糖症についての理解を深めたり、支え合ったりする活動などを行っています。また、社会に対してムコ多糖症の認識や理解を広めたりする活動を行っています。
日本ムコ多糖症患者家族の会
mps-japan.org
日本ライソゾーム病患者家族会協議会
j-lsd.com

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